日時:2025年9月15日 会場:啓明学院G 対戦:南山中学

第12回関西中学アメリカンフットボール選手権大会、予選1回戦の相手は強豪・南山中学。晴天のもと啓明学院第一グラウンドに響いたキックオフの瞬間から、試合は緊張感と高揚感に包まれていた。
序盤、QB早原が冷静なゲームメイクを披露。RB山本の力強いランでテンポを掴むと、TE村上へのショートパスが成功し、そのままタッチダウン。さらにK西村の正確なキックも決まり、幸先の良いスタートを切った。
ディフェンス陣も躍動。LB今井の果敢なタックル、LB近藤のパスカット、そしてCB山田の冷静な対応が南山の攻撃を封じ込める。DL廣田、DL西本の鋭いラッシュも光った。第2Qには、南山のファンブルボールをDL時永が冷静に押さえ、スタンドを大きく沸かせた。
試合を大きく動かしたのは第3Q。南山が勝負をかけて放ったロングパスに対し、SF早川が宙を舞うように飛び込み、見事なカット。ボールをはじき落とすその瞬間、会場の空気が一変し、セインツのディフェンスが試合を完全に掌握した。
オフェンスでは、WR高原、WR山田、そしてWR早川が華やかに躍動。特に第4Q、敵陣45ヤードからWR早川が放物線を描くロングパスをキャッチし、そのままゴールラインへ一直線。守備でも攻撃でもチームを救う二刀流の活躍は、この試合のハイライトとなった。
終盤はLB山本、LB今出が果敢にラッシュを仕掛け、相手の反撃を許さず。最後はWR西村が自らロングパスをキャッチし、ダメ押しのタッチダウン。スコアは34-0。全員が役割を果たし、見事な完封勝利を飾った。
春秋連覇を目指すセインツにとって、これはまだ第一歩。DL時永の冷静さ、CB山田の俊敏さ、RB山本の突破力、そしてSF/WR早川の劇的な守備と攻撃――その一つひとつが重なり合い、勝利という物語を紡いだ。秋の戦いは始まったばかり。セインツはさらに磨きをかけ、決勝トーナメントへと挑んでいく。








