Jr.SAINTS

2022年度第9回関西中学アメリカンフットボール選手権

2022年11月20日 試合会場:立命館宇治G 13時30分キックオフ
準々決勝 VS 関西学院中学

1Q2Q3Q4Q合計
啓明学院00000
関西学院007714

Jr.セインツは、決勝トーナメント2回戦(準々決勝)に臨みました。前回VS南山戦に快勝し、事実上
の4強入りを果たして挑む一戦となりました。万全な「雨天対策」で臨みましたが、何とか雨は持ちこ
たえる空模様、気温17℃。そして、相手は春の全国チャンピオンである関学中学部、まさに決戦にふさ
わしい壮絶な試合が繰り広げられました。

~前半~
コイントスにより、啓明前半リターンを選択。#18並、準備してきた左カウンターで自陣35yds付近ま
で好リターン。

【第1Q】
注目の第1シリーズ。QB#18並からWR#21奥村へのパス成功。更に前進を試みるも、反則・関学の厚
いDefenseに阻まれ3&アウト。P#21奥村のナイスパント、それを#86松本が鋭いタッチで大きく陣地
を挽回。関学offenseは、パス&ランを巧みに織り交ぜゴール前まで攻め込むが、DL#68森下#69福島
#50池田#58原の鉄壁のライン陣により、関学のファンブルを誘う。そのボールをLB#4藤岡がリカバ
ーし攻守交替。その後は、DB#48牧鋭いパスカバー、LB#8上阪のブリッツも奏功。ゴール前まで攻め
込まれるも、啓明が気迫で相手を押し返す試合展開が続いた。

【第2Q】
啓明の攻撃から。WR#81善積のジェットスィープフェイクからの#27端の好走、WR#21奥村へのパ
ス成功により50yds付近まで進撃するが、さすがの関学DLのラッシュに阻まれ攻めきれず。ここからは
我慢のDefenseが続く。LB#8上坂が一度はナイスパスカットしたボールを、関学RBが捕球しロングゲ
インに繋がってしまい、一気にゴール前。関学もエースWR#15・#87にパスを集中させゴールを狙う
が、SF#18並がゴール前1ydsでパスをもぎ取るインターセプト。その後もレッドゾーンでの守備が続
くが、LB#27端のインターセプトや、DL#69福島のパスブロック、CB#86松本のオープン
Defense、SF#18並の2連続パスカットなど、気迫で王者を圧倒する怒涛の守備により、関学のTDを許
さずフィールドゴールを選択させる。更にフィールドゴールキックを#50池田が闘志のブロック。ここ
まで、春のチャンピオンに1点も許さない、まさに全神経を張り詰めた好守でゴールを守り切り、0-0で
前半を折り返した。5回に及ぶ関学のゴール前offenseを、すべて封じた結果となった。

~後半~
【第3Q】
関学自陣35ydsからの攻撃。ハーフタイムでのスカウティングからか、啓明Defenseを巧みに突く攻撃で
一気にゴール前に攻め込まれ、この試合はじめてTDを許してしまう。TFPも成功し関学7-0啓明。その
後、#18並の左カウンターリターンの好走、RB#28稲原の中央を突くナイスランで50yds付近まで攻め
込むがターンノーバー。
先制されるも、集中力を全く欠くことなかったのかこの日の啓明Defense。DL#68森下のダブルブロッ
クを跳ね除ける猛ラッシュ、2本目となるDL#69福島のパスブロック、LB#27端のブリッツなど、強い
気持ちの入ったプレーで追加点を許さない展開が続いた。#28稲原の好パントリターン、WR#15吉原
のSSPパスにより反撃するが、攻撃放棄をしたパントがブロックされ、またもゴール前のDefenseが強い
られてしまう。関学ゴール前の攻撃。TDを狙ったパスをSF#21奥村がチーム3本目となるインターセプ
ト、更に機転を利かせ素早くニーダウンし、タッチバックを成功させる。その後、WR#15吉原のSSP
パスが成功するも、攻撃が繋がらず。再びパントを選択するも関学の猛ラッシュでパンターがタッチさ
れてしまう。関学は中央DL#森下の好守を避けて、再三右オープンに展開するもLB#18並の好パシュ
ートによりロングゲインを阻む。

【第4Q】
この日、8回目となるゴールラインを背負っての4th・Defense。関学のランプレーを冷静に見極めた
LB#27端の好ラッシュにより、またも追加点を許さず、攻守交替。その後、RB#27端、QB#18並のラ
ンプレーを試みるもフレッシュが奪えず、パントを選択。P#18並の好パントにより、陣地を敵陣迄押
し戻す。関学の攻撃も、啓明の集中を切らさない好守に阻まれ3&アウト。啓明は#28稲原の勇敢なパ
ントキャッチ・リターンから反撃。3rdロングの状況から、QB#18並からWR#15吉原へ約35ydsとな
る渾身のロングパスを投じる。スタンドからは確実にコンプリートに見えたが、判定は「パス失敗」。
その後、関学にゴール前まで攻め込まれTDパスで追加点を奪われる。関学14-0啓明。
啓明は、#18並のリターンから残り時間僅かとなる攻撃。最後の1秒まであきらめずQB#18並から
WR#88佐藤、#81善積、#15吉原へロングパスを懸命に投じるも、わずかに捕球ならず。関学への攻
守交替。LB#56井上を投じ最終の守り固めるも、2時間に亘る熱戦は、終了のホイッスルが鳴った。
コロナの影響により、実に3年ぶりに大会が通常開催されたこと、そして、様々な問題や逆境が重なる中
で、最後まで子供たちを信じて全力で支援を頂いた先生方・コーチ、家族への感謝の気持ちと恩返しを
誓って臨んだ試合でした。シーズンを通じて、練習不足や多くの精神的な負担が強いられる中、一方、
万全な体制で対峙してきた最強チームに、誰がここまでの善戦を予想できたでしょうか。一人ひとりが
諦めることなく、迷い悩み苦しみながら、葛藤の日々を過ごしてきました。この最高のステージで、そ
こには、自らの持てる限りの力と気迫を尽くし、信じられないほどの成長を果たした子供たちの姿があ
りました。我々はこの感動を一生忘れる事はありません。スタンドで喝采を送り続ける我々とは別に、
仲間たちとひたすら号泣する彼らは、胸が締め付けられる想いや悔しさと共に、どこか羨ましくも思え
るような光景でもありました。
「堂々と勝ち、堂々と負ける」、本当に素晴らしい最終シーズンでした。啓明Jrセインツに、そして子
供たちに、心から敬意を表したく思います。
皆様、これまでの応援に深く御礼申し上げます。